人間は誰にでも人生に悩む時があるのではないでしょうか。「この仕事、本当に自分に向いているのだろうか」「このままでいいのだろうか」経営者なら「この事業に未来はあるのか」「この方向性でいいのか」などなどです。

事業再生に携わる中で気づいたことは、経営者が自分の行動に迷いがあるときは成果がでない、でにくいということです。逆に迷いがとれ、「これでいく!」と決断できた瞬間、経営者の顔は明るくなり、経営者本来のエネルギーが事業に集中され、素晴らしい能力が発揮されます。そのエネルギー、自分を信じる強い心が負のスパイラルを断ち切り、事業をV字回復させる原動力になるのでしょう。

心に迷いがある人は、口では「がんばろう!」「やるぞ!」と言って、アクセルを踏み込むものの、心の奥底で「こんなことしたところで無駄かもしれない」「どうせまた・・・・」といった潜在意識が自分自身にブレーキをかけます。ブレーキを踏みながらアクセルを踏んでもその人本来のエネルギー、能力が半減されるのは当然のことでしょう。

経営者だけでなく、人は誰でも悩む時があるものです。そして自分自身がやっていることに自信が持てず、このままでいいのか、自分がやっていることは本当に正しいのかと悶々と過ごす時期があるものです。私自身もいろんなことに迷いました。「このまま税理士になってやっていけるのか」「これが自分のしたい仕事なのだろうか」「自分に経営者として人を育てられるような器はあるのだろうか」などです。

ある時期、深く考える事も必要です。深く考え抜くからこそ、道筋や強い決意が生まれます。しかし、学校の勉強とは異なり、正解という答えがないものを考え抜く事は、エネルギーのいる事であり、正解が見えない中での決断には勇気がいるものです。

せっかく考え出しても、途中で考えることに疲れ、何の決断もしないまま過ごしてしまえば、状況に変化は起こりません。「やる」と決める、「やらない」と決める のどちらでもいいのです。「やる」と決めると不思議にその方向での情報が目に入り、耳に聞こえ、関連する人との出会いが訪れます。「やらない」と決めれば、では「何をやるか」を考えられます。どちらにしても、違うステージに進めます。

どうせ先のことなんてわかりません(笑) 決断することは、もちろん大切なことですが、本当に大切なことは、決めた後。自分の決めた道をいかに正解にできるか、必ず自分の決断が正しかったという結果に持っていく覚悟、たゆまぬ努力が重要です。

とは言え、物事を判断する時、ひとつ軸となる考え方、正しい判断基準が必要です。正しい判断基準を磨くために、私は、コンサルタントの大先輩から勧めていただいた論語をよむようにしています。

 

論語 「為政第二」第4

 

子曰く、吾十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑はず。五十にして天命を知る。六十にして耳順ふ。七十にして心の欲する所に従ひて矩(のり)を踰えず(こえず) 。

 

こうやって歳を重ねていきたいものです。