自民、公明両党(与党)は12月14日、2019年度与党税制改正大綱を決定、翌日12月15日日経新聞朝刊トップ記事として掲載されました。

税制大綱とは
翌年度以降に実施する増税や減税、新税の導入など税制改正の内容をまとめた文書です。 政府は与党が出した大綱を元に税制改正の大綱をつくり、税制改正法案を翌年の通常国会に提出します。

少しややこしい話ですが、実は「大綱」はふたつあります。与党税制調査会が決定する「税制改正大綱」と政府税制調査会が閣議決定する「税制改正の大綱」です。

流れとしては、

与党税制改正大綱が決定

政府税制調査会が大綱をつくり閣議決定

法案として国会提出

法案成立(翌年3月頃)

となります。

大綱は2つありますが、与党と政府が出すものですから、内容は、ほぼ同じになるわけです。

違いとしては、毎年12月に発表される与党の税制改正大綱には、「税制改正の基本的考え方」「検討事項」という項目が記載されます。

つまりこの「税制改正大綱」は、税制、国家予算を含め、日本の方向性を読み解く上で、重要、かつ、いち早い情報源なのです。

 

なぜ、与党の「税制改正大綱」が日経新聞トップ記事となり、これだけ世間の注目を集めるのか、ご理解いただけるのではないでしょうか。

2019年度税制改正大綱のポイントをお知らせします。

 

1.消費税率の引き上げに伴う対応

  • 駆け込み購入・反動減対策として、値引きセール・便乗値上げ容認
  • 住宅に係る措置として、減税3年延長。給付金・ポイント還元など
  • 自動車に係る措置として、自動車購入時の負担を増税後1年間軽く
  • 軽減税率制度実施
  • 医療に係る措置として、診療報酬の配点方法の見直し。特別償却拡充・見直し

 

2.デフレ脱却・経済再生、地方創生の見直し

  • スタートアップ企業による研究開発を後押しする税制
  • 設備投資について中小向け優遇を2年延長
  • 個人事業者の事業承継に対する支援(贈与税猶予)
  • ふるさと納税の見直し

 

3.車体課税

  • 課税の仕組み抜本改革。走行距離など「利用」に着目

 

4.経済社会の構造変化等を踏まえた税制の検討

  • 老後の資産形成。「人生100年」中長期で見直し
  • 子供の貧困に対応するため、ひとり親に対する住民税軽減
  • 教育資金贈与について、対象を限定しての非課税を延長

 

5.経済活動の国際化・電子化への対応と租税回避・脱税の効果的な抑制

  • デジタル経済発展を踏まえて、取引者の情報照会制度を創設
  • グローバル企業に対する国境を超える節税策を抑止

外的要因は、我々には変えることが出来ません。情報をいち早く収集し、社会の動き、環境変化に仮説を立て、事前準備を行えるかどうかが、経営を分けるのではないでしょうか。

私は「ゆでがえる」になる事を恐れています。「あれ?お水が少し温かくなった?」と「気づく感性」、何かがおかしい!と感じた時、そこがたとえ心地良いぬるま湯であったとしても、熱湯になる前に、飛び出す「行動力」を研ぎ澄ましていきたいです。